結婚は婚姻届けを出すだけで済むものだと思われがちですが、いろいろと手続きも必要となってきます。
手続きをしていなかったことによって、後々自分にとって不利益が生じる場合もあるのです。
結婚とともに会社を退職する人であればその手続きも多く、何をどうしていいかわかりにくいという思いを抱く人も多いようです。
退職する前に確認してほしい手続きと準備についてお話をしたいと思います。
目次
結婚退職によって必要な手続き~年金、健康保険について~
女性も男性と同じように働くようになってきたというものの、結婚が理由で退職をする人もまだまだ多いでしょう。
夫とともに県外に行くのでやむを得ず退職をしなければいけない、専業主婦になるから等と人によって様々な理由があるからでしょうね。
まずは安心した暮らしのために大事な年金と健康保険について説明をしていきましょう。
年金への加入手続き
夫の扶養に入る場合勤めていた会社から夫の加入する厚生年金、もしくは共済組合等へ加入しあなたは「第三号被保険者」となります。
これは夫が結婚届を出すことによって会社側が妻の加入の手続きを取ってくれるので特に妻側が何かするということはありません。
ただし、いくら専業主婦であっても自営業の妻となるのであれば国民年金へと加入するので国民年金担当の役場などに出向く必要が出てきます。
注意したいのが退職した後、結婚までに日数がある場合。
退職~扶養に入るまでの期間の年金は自分で収めなければいけません。
たった数か月だからと思うかもしれませんが、未納があると年金の支払い金額が減ってしまう場合もあります。
国民年金を支払う手続きを忘れないようにしましょう。
健康保険への加入手続き
こちらも今までは退職前の会社の健康保険組合に加入していたと思います。
夫の扶養に入るのであればこちらも年金同様、夫が職場へ結婚届を出すだけで会社側が妻の加入手続きを行ってくれます。
夫が自営業であれば国民健康保険への加入となりますのでこちらもお住まいの役場などに手続きをしに行く事になります。
そして、退職から結婚まで期間がある場合には3つの選択肢があります。
- 任意継続保険へ加入…退職した会社の健康保険に一定期間加入することができます。
- 国民健康保険へ加入
- 他の家族(親等)の扶養に入る
結婚までの期間、急な病気やケガに備えて健康保険に加入をしていないと診察費や治療費が全額負担になることがあるのです。
結婚退職による手続き~失業保険について~
会社勤めをしている人は"雇用保険"に加入しています。
これは突然の解雇や倒産などにより収入がなくなった場合に、決められた金額が支払われる"保険"です。
支給には条件があり、
- 求職をしている
- 退職した会社で12か月以上働いていた
といった事が条件となります。
もし、あなたが結婚によりライフスタイルに合った勤務体制の別の仕事に就く、引っ越し先にある職場へ転職したいなどと思い、12か月以上働いた会社を退職するのであれば受給資格があります。
あくまでこれは"求職をしている"人が受給できるものですので、専業主婦になる場合は"自己都合"という理由により支給されません。
支給には"離職票(退職した会社から渡されます)"などが必要となり説明会に参加する必要があります。
住居を管轄しているハローワークに行く必要があるので、結婚後にお住いのハローワーク所在地を調べておくと良いですね。
結婚退職による手続き~確定申告について~
会社員で年の途中に結婚により退職をした人であれば"確定申告"をしなければいけません。
払いすぎた所得税などを還付してもらうために必要な手続きです。
会社員である場合の時は"年末調整"にて会社側が手続きを取ってくれるのですが、退職してしまっている人は自分で手続きを取る必要があるのです。
確定申告は年にもよりますが、だいたい2月中旬から3月中旬に受付されます。
管轄の税務署、もしくは専用のインターネットサイトなどでも申請ができるので忘れないようにしましょう。
- 確定申告書
- 源泉徴収票
- 社会保険料控除証明書
- 通帳や印鑑
などが必要となってきます。
退職をしてから確定申告までしばらく期間がある場合、忘れないようにしましょう。
退職後の連絡先を伝えておこう
退職をするので、もう職場とは縁は無いだろうと思わずに結婚後の氏名や住所、連絡先などは元の職場には届けていたほうがなにかと都合が良い事もあります。
あっては困ることですが、退職後に行う各種手続きの書類の不備があった場合に連絡が全く取れないと困ることも出てくるからです。
退職後になにか問い合わせをしたい時はどの部署にすればいいのか等確認を取っておくと安心です。
まとめ
結婚とはライフスタイルの変化というだけで大変なものですが、その中で各種手続きを不備なく完了させなければいけません。
少し大変ですが前もってしなければいけない手続きについて、用意する書類について調べておくと心構えとなり頼もしく感じるはずです。
難しい言葉ばかりで戸惑う事もあるかもしれません。
しかし役所など各部署には専門の担当者がいますので不安な事は訊ねることが一番です、滞りなく手続きが済むことを祈っています。